完全母乳育児
母乳育児には2種類ありますね。
母乳とミルクの混合母乳育児と完全母乳育児があります。
完全母乳育児は母乳だけで赤ちゃんを育てることを言います。
ですが、ミルクを1滴もあげないという極端なものではなく、母乳の割合が多くて母乳をあげている期間が長い方が良いという考え方です。
WHOによると完全母乳育児は生後6ヶ月まで行うことを推奨しています。
また、厚生労働省は乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防として母乳育児を推奨しています。
乳幼児突然死症候群とは、主に1歳未満の赤ちゃんに起こる突然死になります。
日本では平成28年度には109名の赤ちゃんがSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第3位となっています。
ミルクを足す事無く完全母乳育児が出来るなら、素晴らしい育児方法だと思います。
母乳はいつでも赤ちゃんが飲める状態で、いつでも新鮮なミルクをお腹いっぱい飲む事ができます。
母乳育児は赤ちゃんの免疫力の向上や最適な栄養を摂取できたり、ママとのスキンシップ 、舌や顎の発達、肥満予防などのメリットがあります。
また、完全母乳育児はミルク育児とは違い手間もなく、ミルク代がかからないので経済的ですね。
ママにとっても愛情ホルモンが分泌されリラックス効果があったり、脂肪が消費されて産後のダイエット効果も期待できます。
また、母乳を飲ますことで乳がんや卵巣腫瘍のリスクが減少すると言われています。
完全母乳育児の母親は、赤ちゃんとの深いスキンシップで育児のイライラや不安も減少されるそうです。
しかし、完全母乳育児は大変なこともありますね。
ママが休めないことが多く、寝不足になりがちです。
ミルクの場合は母乳と比べると腹持ちが良いので授乳間隔が長くなります。
その間にママは休むことができます。
完全母乳育児では、頻繁に授乳が必要な場合もあります。
また、乳腺が詰まってしまう乳腺炎など、おっぱいに関するトラブルが起こる可能性もありますね。
母乳育児の場合は赤ちゃんが母乳を飲んだ量がわかりません。
授乳量がわからないと母乳が不足しているのではないかとママが心配して不安になるケースもありますね。
その他にも母乳が思うように出ないケースもたくさんあります。
出産後、病院では順調に母乳が出ていても、退院後に夜泣きなどの様々なストレスから母乳の出が悪くなる事も珍しいことではありません。
初めは出が悪いと思っていても何度も赤ちゃんに乳首を吸わせることで、脳が刺激されて母乳をドンドン作り始めます。
母乳は赤ちゃんが飲みたい時に作られていくのですね。
完全母乳育児で赤ちゃんを育てたいと思ったら、家族の協力も必要になってきます。
母親は体を休める時間をもらい母乳に良い食事を心がけることも大事なことだと思います。
もちろん、母乳の出が悪い時はミルクを足してもかまいません。
完全母乳育児だからミルクはダメという事は全くありません。
ミルクにもメリットがあるので、完全母乳育児にこだわる必要はないと思います。
完全母乳育児で育てたいと思う人は、頑張って挑戦してみて下さいね。